Date. 2024.09.07

バリアフリーリフォームとは?工事内容毎の費用や使える補助金・減税制度

バリアフリーリフォームとは?

バリアフリーリフォームとは、高齢なご家族や介護が必要なご家族のために、手すりを付けたり段差を解消したりして、住みやすさを向上させるリフォームのことを指します。

また、現在は手すりなどが必要ないご家庭であっても、将来を見据えて早いうちにバリアフリーリフォームをしておく場合も多いです。

バリアフリーリフォームが必要かどうかの判断基準

バリアフリーリフォームが必要かどうかの判断基準として、以下6つのチェック項目が存在します。ご家族の誰かが、以下のチェック項目に1つでも当てはまる場合は、バリアフリーリフォームを検討したほうが良いでしょう。

  • 段差でつまずくことがある
  • 階段の上り下りで苦労している
  • 浴室で滑ってしまうことがある
  • 部屋の出入口を狭く感じている
  • 廊下を歩く時に転倒したりフラフラしたりする
  • 近いうちに車椅子や介護を必要とする可能性がある

バリアフリーリフォームの代表的な工事内容と費用

ここからは、バリアフリーリフォームの代表的な工事内容と費用について解説していきます。

段差解消リフォーム

部屋と部屋の間などにある段差をリフォームで解消することで、段差でのつまづきや車椅子での移動をしやすくすることができます。

段差の解消には、スロープ(傾斜通路)設置のほか、部屋の敷居を低くする工事、浴室の床を嵩上げする工事などが一般的です。

段差解消にかかるリフォーム費用は、「50,000~70,000円」程度です。

手すりの設置リフォーム

廊下や玄関、トイレ、浴室などに手すりを取り付けることで、転倒防止の効果や、立ったり座ったりする動作を楽にしてくれます。また、段差がある場所に手すりを設置するのも、つまづき防止に効果的です。

手すりの設置にかかるリフォーム費用は、「5,000~10,000円/1本」程度です。

廊下・ドア幅の拡張リフォーム

ご家族に車椅子の方や介護を必要とする方がいる場合は、廊下やドアの幅を拡張することで、普段の生活時の移動をしやすくすることができます。

また、バリアフリーリフォームによって介護しやすい環境にしていくことで、介護をする方の負担軽減にもつながります。

廊下とドアの拡張リフォームに必要な費用は、それぞれ以下の通りです。

  • 廊下の拡張リフォーム:40~150万円程度
  • ドアの拡張リフォーム:10~15万円程度

玄関ドアの拡張・変更リフォーム

玄関ドアを拡張することで、車椅子の方や介護が必要な方の出入りを楽にすることができます。

また、玄関のドアを開き戸から引き戸にすることで、車椅子の方でも開閉しやすくなるだけでなく、出入り口付近のスペースを広く確保できるようになります。

玄関ドアの拡張・変更リフォームに必要な費用は、それぞれ以下の通りです。

  • 玄関ドアの拡張リフォーム:10~15万円程度
  • 玄関ドアの変更(開き戸から引き戸)リフォーム:10~40万円程度

滑りにくい床へリフォーム

浴室の床などを滑りにくい床へリフォームすることで、浴室で転倒して怪我をしてしまうリスクを軽減できます。浴室の場合は、すべり止め加工が施された床材へリフォームすると良いでしょう。

浴室の床を滑り止め加工が施された樹脂製の床材にする場合のリフォーム費用は、「5~10万円」程度です。

また、浴室以外のお部屋には、床材をフローリングからクッションフロアなど滑りにくい素材に変更したり、階段には滑り止め効果に優れたノンスリップ加工が施された床材に変更したりするのが効果的です。

フローリングからクッションフロアへ床材を変更する場合のリフォーム費用は、「5~10万円」程度です。

温度差解消リフォーム(ヒートショック対策)

高齢者に多いヒートショックは、温度差により血圧が急上昇/急下降することで発生する、心臓や血管の疾患のことを指します。室内では、主にリビングなど気温の高い部屋から、浴室など気温の低い部屋に移動した場合などで多く発生しています。

浴室移動時のヒートショックを防ぐためには、浴室に断熱リフォームを施したり、浴室暖房を設置したりする方法があります。

浴室の断熱リフォームや浴室暖房の設置に必要な費用は、それぞれ以下の通りです。

  • 浴室の壁断熱リフォーム:1㎡あたり約5,000円~
  • 浴室の床下断熱リフォーム:1㎡あたり約7,000円~
  • 浴室の天井断熱リフォーム:1㎡あたり約4,000円~
  • 浴室暖房乾燥機(電気式)の新規設置:約13~20万円

なお、浴室の断熱リフォームについて更に詳しくは、以下の記事をご覧ください。

>>断熱材?窓交換?お風呂を断熱化する手段とリフォーム費用・工期|アネシスリフォーム リコーデ

水回り設備(浴槽・トイレ)の取り替えリフォーム

水回り設備を交換することで、高齢者や介護が必要な方にとってより生活しやすい環境にすることができるかもしれません。

たとえば、浴槽をまたぎやすい高さに変更したり、トイレが和式トイレのままの場合は洋式トイレにリフォームすることが効果的です。

浴槽の変更や洋式トイレへのリフォームにかかる費用は、それぞれ以下の通りです。

  • 埋め込みタイプの浴槽交換費用:10~20万円程度
  • 据え置きタイプの浴槽交換費用:5万円程度
  • 和式トイレから洋式トイレへの交換リフォーム費用:25~50万円

※上記価格はあくまでも目安です。交換する浴槽・トイレの種類により価格は変動します。

浴槽やトイレリフォームについて更に詳しくは、以下の記事をご覧ください。

>>寒い?汚れが落ちない?築30年のお家にオススメのお風呂リフォームや費用|アネシスリフォーム リコーデ

>>トイレのリフォーム内容と価格相場・工期目安|アネシスリフォーム リコーデ

バリアフリーリフォームで利用できる補助金制度

バリアフリーリフォームで利用できる補助金制度にはいくつかの種類があります。

介護保険

介護保険を利用することで、リフォーム工事に対して補助金(住宅改修費)が支給されます。

この「住宅改修費」は、リフォーム工事にかかった費用から、自己負担額(1~3割)を除いた9~7割が支給されます。しかし、かかった費用から支給申請できる「支給限度基準額」は20万円までと定められています。

介護保険を利用したバリアフリーリフォームで受け取れる金額(住宅改修費)や条件、手順などについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

>>介護リフォームとは?介護保険を使ったリフォームの手順や事例|アネシスリフォーム リコーデ

子育てエコホーム支援事業

「子育てエコホーム支援事業」とは、「子育て支援」と「2050年カーボンニュートラル」という2つの大きな目的に向けて、主に子育て世帯や若者夫婦世帯が「高い省エネ性能を有する住宅の新築」や「住宅の省エネ改修(リフォーム)」などを行う際に、補助金が交付される事業のことを指します。

「リフォーム」に関しては子育て世帯・若者夫婦世帯以外の“一般世帯”も対象になるので、バリアフリーリフォームでも「子育てエコホーム支援事業」補助金を受けることができます。

既存住宅を購入しリフォームを行う場合、「子育てエコホーム支援事業」の補助金上限額は「60万円/戸」となります。

「子育てエコホーム支援事業」について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

>>【2024年最新】「子育てエコホーム支援事業」とは?リフォームで最大60万円補助!|アネシスリフォーム リコーデ

既存住宅における断熱リフォーム支援事業

「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」は、窓や玄関の断熱リフォームや、高性能な建材を用いた断熱リフォームを行う際に利用できる補助金制度です。

断熱材、窓、ガラスを用い、住まい全体での断熱改修を行うトータル断熱の場合、受けられる補助金の上限額は以下のとおりです。

戸建住宅:120万円/戸
集合住宅:15万円/戸(玄関ドアも改修する場合は上限20万円/戸)

(参照:既存住宅の断熱リフォーム支援事業|公益財団法人北海道環境財団

次世代省エネ建材実証支援事業

「次世代省エネ建材実証支援事業」は、高性能な建材を用いた窓や玄関などの断熱リフォームを対象とした補助金制度です。

支給される補助金の上限額は「150~400万円/戸」となっています。(工事内容と住宅区分により、補助金上限額は変動します)

(参照:SII:一般社団法人 環境共創イニシアチブ|公募情報(令和6年度 次世代省エネ建材の実証支援事業)

長期優良住宅化リフォーム推進事業

「長期優良住宅化リフォーム推進事業」とは、長期優良住宅化リフォームを支援し、良質な住宅ストックの形成や、子育てしやすい生活環境の整備等を図ることを目的とした補助金制度です。

具体的には、断熱サッシへの交換や手すりの設置などのバリアフリーリフォームの際に利用できます。

支給される補助金の上限額ですが、評価基準型の事業タイプの場合は「80万円/戸」、認定長期優良住宅型の事業タイプの場合は「160万円/戸」となっています。

(参照:令和6年度長期優良住宅化リフォーム推進事業

なお、長期優良住宅リフォームについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

>>長期優良住宅化リフォームとは?制度の内容や補助金|アネシスリフォーム リコーデ

地方自治体の補助金

地方自治体によっては、バリアフリーリフォームに対し補助金を支給している場合があります。詳しくは、お住いの地方自治体のホームページをご確認するか、各地方自治体の担当者にご確認ください。

バリアフリーリフォームで利用できる減税制度

バリアフリーリフォームを行うことで、所得税の控除や固定資産税の減税措置が適用される可能性があります。

バリアフリーリフォームに対する減税(投資型減税)では、条件を満たすことで最大60万円の控除を受けることができます。

(参照:住宅の取得・リフォームに利用可能な税制特例|国土交通省

バリアフリーリフォームで利用できる減税制度について詳しくは、「アネシスリフォーム リ;コーデ」までお問い合わせください。

>>お問い合わせ|アネシスリフォーム リ;コーデ

バリアフリーリフォームのご相談は「アネシスリフォーム リ;コーデ」へ

この記事では、高齢者や要介護者のために住みやすさを向上させることを目的とした「バリアフリーリフォーム」について、バリアフリーリフォームが必要かどうかの判断基準や工事内容と費用、利用できる補助金制度などについてご紹介してきました。

段差でつまずくことがあったり、階段の上り下りで苦労していたりするご家族が1人でもいる場合は、バリアフリーリフォームを検討してみることをオススメします。

バリアフリーリフォームで将来も快適な暮らしを実現したい方は、バリアフリーリフォームの実績豊富な「アネシスリフォーム リ;コーデ」までご相談ください。

>>お問い合わせ|アネシスリフォーム リ;コーデ

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