山鹿市
築130年の佇まいをそのまま活かした
愛着のある古民家のリノベーション。
家族構成 |
2人家族 |
カテゴリー |
戸建て |
築年数 |
築約130年 |
母屋の隣に建てた家で暮らしていたので、母屋には10年以上人が暮らしておらず、手つかずの状態でした。息子家族が帰ってきたことを機に、母屋を住めるようにリフォームしようと計画しました。新築ではなくリフォームにこだわったのは、幼少期から住んでいた家で、130年前に曾祖父が建てたものを残したい、という思いが強かったからです。水まわりが全く使えなかったので、すべて手を入れ、段差の多く危険さえ感じるほどだったので、快適に暮らせるよう依頼しました。施工中は毎日のように見学に行き、どのように進行しているのか見るのが楽しみでした。一番大きな梁がシロアリ被害で使えなかったものの、そのほかの梁や柱は工夫して残していただきました。大黒柱にも多少シロアリの被害があったのですが、現場で柱を補強する工事を行っていただき、大工さんの技術力に驚きました。台所のスペースは段差があり低くなっていたのですが、天井を高くすることで段差をなくし、窓からの景色も楽しめるように。リフォーム前はまったく気付かなかったのですが、窓からヤマボウシの木が見えるようになり、花を咲かせる頃にはとても美しい眺めです。
ご相談いただいて現地の状況を確認した当時は、シロアリの被害が大きく、一番大きな梁はスカスカの状態でした。施主さんが小さい頃から住まわれていた、とても良い家だったので、築130年の佇まいを残しながら、その上で快適に暮らせるような工夫を盛り込みました。ただ解体するまで、どこに梁があるのか、どんな構造になっているのか、わからなかったので、解体した上で設計に落とし込みました。シロアリ被害の大きかった梁以外はそのまま残す設計にしました。段差が多く、天井が圧迫していた空間を、梁を見せるように屋根の傾斜を活かした圧迫感のない空間に。L字型のキッチンを、真ん中に据えるアイランド型に変更し、キッチンの前に設けたカウンターで食事ができるようにしました。このアイランド型キッチンのまわりは、お孫さんたちの絶好の遊び場になっており、お引き渡し後には手づくりのブランコを大きな梁に吊すなど、施主さんご夫婦は“わくわく”しながら、リフォームした家で暮らしているご様子です。
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