Date. 2025.06.07

地震・火災・大雨・台風などの災害に備えるなら防災リフォーム!

日本で気をつけたい災害の種類

近年、熊本をはじめとした日本各地で、地震や豪雨、台風などの自然災害が頻発しています。いつどこで起こるかわからない災害に備え、「自分や家族の命、そして大切な住まいをどう守るか」という不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

まず、私たちが備えるべき災害にはどのようなものがあるのでしょうか。それぞれの災害がもたらす特徴と、住まいに与える被害について理解を深めることが、効果的な防災リフォームの第一歩となります。

地震による災害

2016年4月に発生した熊本地震も記憶に新しいと思いますが、地震大国である日本において、最も警戒すべき災害の一つが地震です。

地震が発生すると、以下のような被害が想定されます。

  • 建物の倒壊・損壊
    強い揺れによって、住宅が倒壊したり、壁に亀裂が入ったりする被害です。特に1981年以前の旧耐震基準で建てられた木造住宅は、倒壊のリスクが高いとされています。
  • 家具の転倒・落下
    固定していない家具や家電が転倒・落下し、怪我の原因や避難経路を塞ぐ事態につながります。
  • インフラの寸断
    電気・ガス・水道といったライフラインが停止し、長期間にわたる不便な生活を強いられることがあります。
  • 二次災害(火災・津波・土砂災害)
    地震の揺れが原因で火災が発生したり、沿岸部では津波が押し寄せたり、山間部では土砂災害を引き起こしたりと、二次的な被害も深刻です。

大雨による洪水などの災害

近年、毎年のように発生している「ゲリラ豪雨」や「線状降水帯」による大雨は、河川の氾濫や浸水など、深刻な水害を引き起こします。

  • 床上・床下浸水
    排水能力を超える雨量により、住宅の床上や床下まで水が浸入する被害です。一度浸水すると、建物の基礎や床材が傷み、カビや腐食の原因となります。また、家具や家電も使えなくなり、復旧には多大な時間と費用がかかります。
  • 河川の氾濫・土砂災害
    堤防の決壊による大規模な洪水や、山の斜面が崩れる土砂災害は、一瞬にして家屋や人命を奪う危険性があります。

台風・強風による災害

台風は、大雨だけでなく強烈な風による被害ももたらします。特に、近年は勢力の強い「スーパー台風」の上陸も増えており、十分な警戒が必要です。

  • 屋根・外壁の破損
    強風で屋根の瓦が飛散したり、外壁材が剥がれたりする被害です。破損箇所から雨水が浸入し、雨漏りや建物の腐食につながるケースも少なくありません。
  • 飛来物による窓の破損
    風で飛ばされた看板や木の枝などが窓ガラスを割り、室内に破片が散らばったり、強風や雨が吹き込んだりします。

雷による被害(停電)

夏場に多発する雷も、私たちの生活に影響を及ぼす災害の一つです。

  • 火災
    落雷が建物や送電設備に直撃することで、火災が発生する危険があります。
  • 家電製品の故障
    電線に高圧の電流が流れる「雷サージ」により、テレビやパソコン、冷蔵庫といった家電製品の電子回路が破壊されてしまうことがあります。
  • 停電
    落雷によって配電設備がダメージを受けると、停電が発生します。復旧までに時間がかかると、特に夏場や冬場は生活に大きな支障をきたすでしょう。

火災

火災は、地震の二次災害として発生するほか、漏電やコンセントからの発火、放火など、様々な原因で起こり得ます。特に住宅が密集している地域では、一軒の火災があっという間に燃え広がる「延焼」のリスクが高まります。大切な家が「もらい火」の被害に遭う可能性も、十分に考えられるのです。

ここまで、日本で発生しうる主な災害について見てきました。
ここからは、各災害に有効な防災リフォームをご紹介していきます。

地震に有効な防災(耐震)リフォーム


数ある災害の中でも、建物の倒壊という最悪の事態に直結する地震への備えは、防災リフォームの基本と言えるでしょう。建物の骨格を強くし、揺れに耐えられるようにする「耐震リフォーム」が命を守る鍵となります。

耐震リフォームには、壁の補強や基礎の修繕、屋根の軽量化など、建物の状態に合わせた様々な方法があります。

耐震リフォームの詳しい内容や費用については、以下の記事をご覧ください。

>>旧耐震基準の住宅は耐震リフォームが必須?!耐震リフォームの費用や補助金|アネシスリフォーム リ;コーデ

火災に有効な防災リフォーム


万が一火災が発生した際に、被害を最小限に食い止めるためには、燃えにくい家づくりが不可欠です。「出火させない」「延焼させない」「もらい火を防ぐ」という3つの観点から、火災に強い住まいを実現するリフォームをご紹介します。

住宅の防火対策リフォームが重要

火災対策リフォームの目的は、大きく分けて「外部からの延焼防止」と「内部の延焼拡大防止」の2つです。

【もらい火を防ぐリフォーム】

隣家など外部で発生した火災から自宅を守るためには、外壁や屋根、窓などの開口部を燃えにくい仕様にすることが効果的です。

  • 外壁材・屋根材の不燃化
    外壁を窯業系サイディングや金属サイディングといった「防火サイディング」に張り替えたり、屋根を不燃性の高い金属屋根材などに葺き替えたりすることで、もらい火のリスクを大幅に低減できます。
  • 防火仕様の窓・玄関ドア
    炎に強い「防火窓」や「防火ドア」に交換することも有効な対策です。網入りガラスや耐熱強化ガラスが使用されており、火炎の侵入を防ぎます。

【室内の延焼を防ぐリフォーム】

室内で火災が発生した場合に、火が他の部屋やフロアへ燃え広がるのを遅らせることで、安全に避難する時間を確保できます。

  • 壁・天井の不燃化
    壁や天井の仕上げ材を、石膏ボードや珪藻土、漆喰といった「不燃・準不燃材料」に変更します。
  • 防火ドアの設置
    キッチンと他の部屋の間や、各部屋の出入り口に防火ドアを設置することで、一定時間、炎や煙をシャットアウトすることが可能です。
  • コンセントの増設・IH化
    タコ足配線は漏電や発火の原因になりやすいです。コンセントを増設して安全な電気使用を心がけましょう。また、ガスコンロから直火を使わないIHクッキングヒーターへ変更することも、出火リスクを下げる有効な手段です。

大雨・洪水に有効な防災リフォーム


「うちの周りは川から遠いから大丈夫」と思っていても、都市部では排水が追いつかずに道路が冠水する「内水氾濫」も発生します。あらゆる浸水リスクを想定し、事前に対策を講じることが重要です。

住宅の防水対策リフォームが重要

浸水被害を防ぐには、建物の中に水を入れない「防水」、そして万が一水が入っても被害を最小限に抑える「減災」の視点が大切になります。

  • 止水板・防水壁の設置
    玄関や駐車場の入り口など、水の侵入経路となりやすい場所に、いざという時に設置できる「止水板(防水板)」を備えておくと安心です。また、建物の周囲をコンクリートの塀で囲う「防水壁」も、敷地内への水の流入を防ぐ効果的な方法です。
  • 水密性の高い玄関ドア・窓への交換
    玄関ドアや窓の隙間は、意外な水の侵入経路です。水密性の高い製品に交換することで、浸水を防ぐ効果が期待できます。
  • 給湯器や室外機の高所設置
    床上浸水が想定されるエリアでは、給湯器(エコキュートなど)やエアコンの室外機といった屋外設備を、浸水しない高さのブロック上に設置したり、壁掛けにしたりするリフォームが有効です。故障を防ぎ、ライフラインの早期復旧につながります。
  • 二重サッシ(内窓)の設置
    既存の窓の内側にもう一つ窓を設置する二重サッシは、防水性・水密性を高める効果もあります。断熱性や防音性の向上にもつながり、一石二鳥のリフォームです。

台風など強風災害に有効な防災リフォーム


台風の威力は年々増しており、突風や竜巻による被害も他人事ではありません。特に、屋根と窓は風の影響を最も受けやすい部分であり、重点的な対策が求められます。

屋根の耐風リフォーム

強風で屋根材が飛ばされると、そこから雨水が浸入し、大規模な雨漏りや建物の構造躯体の腐食につながる恐れがあります。そうなる前に、風に強い屋根へとリフォームしましょう。

  • 屋根材の葺き替え・補強
    瓦屋根の場合、全ての瓦を釘で固定したり、より強力な接着剤で固定したりする工法があります。また、瓦よりも軽量で風の影響を受けにくい金属屋根(ガルバリウム鋼板など)に葺き替えるのも非常に効果的です。軽量な屋根は、地震時の揺れを軽減する耐震対策としても有効です。

割れにくい窓へリフォーム

強風で飛ばされてきた物が窓ガラスに直撃すると、ガラスが割れて室内に破片が飛び散り大変危険です。また、割れた窓からは風雨が容赦なく吹き込み、室内の被害を拡大させます。

  • 防災安全合わせガラスへの交換
    「防災安全合わせガラス」は、2枚のガラスの間に特殊な中間膜を挟んだ構造になっています。万が一物が当たっても、ヒビが入るだけで突き破られにくく、破片が飛び散ることもほとんどありません。
  • 飛散防止フィルムの貼付
    既存の窓ガラスに「飛散防止フィルム」を貼るだけでも、ガラスが割れた際の破片の飛散を防ぐ効果があります。比較的安価で手軽にできる対策としておすすめです。

なお、窓リフォームについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

>>断熱・結露対策?防犯対策?窓のリフォーム費用を目的別に解説【前編】|アネシスリフォーム リ;コーデ

>>耐震補強?感染症対策?風通し窓のリフォーム費用を目的別に解説【後編】|アネシスリフォーム リ;コーデ

シャッター(電動シャッター)の導入も有効

窓を守る最も確実で効果的な方法が、窓シャッターや雨戸の設置です。物理的に窓を覆うことで、飛来物からガラスをしっかりとガードします。

最近では、スイッチ一つで簡単に開閉できる「電動シャッター」が人気です。台風が接近している悪天候の中でも、窓を開けることなく室内から安全に操作できます。「停電したら動かないのでは?」と心配されるかもしれませんが、停電時でも手動で開閉できる機能を備えた製品も多く、安心です。

「電動シャッター」を導入することで、毎日の開け閉めが楽になるため、防犯対策としても効果的です。

災害時のインフラ(電気・ガス・水道)停止時の防災リフォーム


災害発生後、避難所ではなく自宅で生活を続ける「在宅避難」という考え方が広まっています。しかし、電気・ガス・水道といったライフラインが止まってしまうと、在宅避難は困難になります。

ここでは、ライフライン停止時にも普段に近い生活を維持するためのリフォームをご紹介します。

太陽光発電の設置リフォーム

太陽光発電システムを設置していれば、停電時でも日中の晴れた時間帯に発電した電気を使うことができます。多くの製品には「自立運転モード」が搭載されており、専用のコンセントからスマートフォンを充電したり、テレビやラジオで情報を得たりするための電力を確保することが可能です。

蓄電池の設置リフォーム

太陽光発電とセットで導入したいのが「蓄電池」です。昼間に太陽光で発電した電気や、割安な夜間電力を蓄電池に貯めておくことで、停電時でも夜間や雨の日に電気を使えるようになります。冷蔵庫を動かし続けたり、夜間に照明を使えたりと、在宅避難生活の質を大きく向上させてくれる心強い設備です。

エコキュートの設置リフォーム

オール電化住宅で普及している給湯器「エコキュート」は、災害時の断水に非常に役立ちます。貯湯タンクの中に常にお湯(または水)が貯まっているため、断水時にはタンク下部の非常用取水栓から、生活用水として取り出すことができます。

飲用には適しませんが、トイレを流したり、体を拭いたり、食器を洗ったりするための水を確保できるのは、非常時において大きな安心材料となるでしょう。

熊本の防災リフォームなら「アネシスリフォーム リ;コーデ」

この記事では、様々な災害に対応する防災リフォームについて解説してきました。災害は、いつ、どこで、どのような形で私たちを襲うかわかりません。だからこそ、考えられるリスクに一つひとつ備え、事前に万全の対策を講じておくことが、ご自身とご家族の未来を守る上で何よりも大切です。

私たち「アネシスリフォーム リ;コーデ」は、ここ熊本の地で、多くのお客様の住まいづくりに携わってまいりました。熊本地震という大きな災害を経験したからこそ、私たちは防災の重要性を誰よりも深く理解しています。地域の特性や、お客様一人ひとりが抱える住まいへの不安に真摯に寄り添い、最適な防災リフォームをご提案できるのが私たちの強みです。

防災リフォームに関するご相談は、「アネシスリフォーム リ;コーデ」までお気軽にお問い合わせください。

>>お問い合わせ|アネシスリフォーム リ;コーデ

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