Date. 2025.05.09

壁・床・窓の防音リフォーム費用相場をマンション・戸建てごとに解説!

本当に防音リフォームは必要?5つのチェックポイント

「家の中で音楽を演奏する機会が多い」
「外からのバイクや車などの騒音がうるさい」
「ペットを飼っていて周りから苦情がある」

こんなお悩みを抱えている方は、一度は防音リフォームを考えたことがあるのではないでしょうか?

本当に防音リフォームを必要としているか、まずは以下の5つのポイントでチェックしてみましょう。

①屋外の車やバイク・電車・飛行機等の音が気になる
②楽器を演奏する習慣がある
③2階の音や隣室の生活音が気になる
④ペットを飼っていて鳴き声が漏れないか気になる
⑤窓・扉の開閉音が気になる

上記に1つでも当てはまる場合は、防音リフォームの検討をおすすめいたします。

①屋外の車やバイク・電車等の音が気になる場合の防音リフォーム

屋外からの騒音で最も多いのは、窓や壁を通して侵入してくる音です。特に窓は、壁に比べて薄く、隙間も生じやすいため、音の弱点となりがちです。

屋外からの騒音は窓の防音リフォームが効果的

窓の防音対策として効果が高いのは、「内窓の設置」や「防音ガラスへの交換」、「気密性の高いサッシへの交換」などが挙げられます。

  • 内窓の設置
    既存窓の内側にもう一つ窓を取り付ける方法です。窓の間にできる空気層が音を遮断し、高い防音効果を発揮します。比較的簡単な工事で済み、断熱効果も高まるため冷暖房効率の向上も期待できます。
  • 防音ガラスへの交換
    2枚以上のガラスで構成され、間に特殊な中間膜を挟んだものや、厚みの異なるガラスを組み合わせた複層ガラスなどに交換する方法です。音の種類によって最適なガラスが異なるため、専門家と相談して選ぶことが大切です。
  • 気密性の高いサッシへの交換
    窓枠自体の隙間を減らし、音の侵入経路を断つ方法です。特に古い住宅でサッシの気密性が低下している場合に効果を実感しやすいでしょう。

窓の防音リフォームの費用相場

窓の防音リフォーム費用相場は、窓の大きさや数、選ぶ製品のグレードによって変動します。

マンションの場合

  • 内窓設置:1箇所あたり約8万円~15万円
  • 防音ガラス交換:1箇所あたり約5万円~20万円

※管理規約により共用部分の窓ガラス交換が制限される場合あり。事前に確認が必要です。

戸建ての場合

  • 内窓設置:1箇所あたり約8万円~15万円
  • 防音ガラス交換:1箇所あたり約5万円~20万円
  • サッシ交換:1箇所あたり約20万円~50万円

窓のリフォームに関して詳しくは、以下の記事をご覧ください。

>>断熱・結露対策?防犯対策?窓のリフォーム費用を目的別に解説【前編】|アネシスリフォーム リ;コーデ

>>耐震補強?感染症対策?風通し窓のリフォーム費用を目的別に解説【後編】|アネシスリフォーム リ;コーデ

防音リフォーム以外で騒音を減らす方法

本格的なリフォームの前に、手軽に試せる対策もあります。

  • 防音カーテンの設置:厚手の生地や特殊な加工が施された防音カーテンは、窓から侵入する音をある程度和らげることができます。
  • 窓用シャッターや雨戸の設置:これらは音を遮る効果も期待できます。特に夜間、騒音が気になる場合に有効です。
  • 隙間テープの活用:窓やサッシの隙間に防音用のテープを貼ることで、音の侵入を軽減できます。

これらの方法は、リフォームに比べて効果は限定的ですが、費用を抑えつつ騒音対策をしたい場合には有効な手段となります。

②楽器を演奏する習慣がある場合の防音リフォーム

楽器演奏の音は、音量も大きく、特定の周波数の音が響きやすいため、より専門的な防音対策が求められます。音漏れを防ぎ、気兼ねなく演奏を楽しむためには、壁・天井・床への防音リフォームや、本格的な「防音室」の設置が効果的です。

壁・天井・床の防音リフォームが効果的

楽器の音は空気中を伝わる音(空気伝播音)だけでなく、床や壁の振動として伝わる音(固体伝播音)もあります。そのため、壁、天井、床のそれぞれに対して、適切な防音材(吸音材と遮音材)を組み合わせた施工が必要です。

  • 壁の防音:既存の壁の内側にもう一枚壁を造作し、間に吸音材や遮音シートを充填する方法が一般的です。
  • 天井の防音:上階からの音を防ぐ場合と同様に、吊り天井にして空気層を設けたり、吸音材や遮音材を設置したりします。
  • 床の防音:防音フローリングへの変更や、床下に遮音マットや吸音材を敷き込む、床を二重構造にするなどの方法があります。

壁・天井・床の防音リフォームの費用相場

壁・天井・床の防音リフォームの費用相場は、リフォーム範囲や使用する防音材の種類、既存の建物の構造によって費用は大きく異なります。

マンションの場合

  • 壁:6畳間の1面あたり約15万円~40万円
  • 床:6畳間あたり約30万円~90万円(防音フローリングの場合)
  • 天井:6畳間あたり約20万円~50万円

※マンションでは管理規約により床材の遮音等級が定められている場合が多いため、必ず確認が必要です。

戸建ての場合

  • 壁:6畳間の1面あたり約15万円~40万円
  • 床:6畳間あたり約30万円~90万円(防音フローリングの場合)
    ※二重床にする場合はさらに高額になることもあります。
  • 天井:6畳間あたり約20万円~50万円

「防音室」をリフォームで作るのも効果的

より本格的な防音性能を求めるのであれば、部屋全体を防音構造にする「防音室」リフォームがおすすめです。ユニット型の簡易的なものから、部屋の用途や求める性能に合わせてオーダーメイドで施工するものまで様々です。

ユニット型は、既存の部屋の中に箱型の防音室を設置するタイプで、比較的工期が短く、移設も可能な場合があります。オーダーメイド型は、部屋の形状に合わせて自由に設計でき、より高い防音性能や好みの内装を実現できます。

「防音室」のリフォーム費用相場

防音室をリフォームで設置する費用相場は、広さ、求める防音レベル(Dr値などで示されます)、換気設備、音響設備などによって大きく変動します。

マンションの場合

  • ユニット型(1.5畳~3畳程度):約80万円~300万円
  • オーダーメイド型:一部屋(6畳程度)で約200万円~(内装や付帯設備により大きく変動)

※マンションの場合、重量制限や搬入経路、管理規約の確認が必須です。

戸建ての場合

  • ユニット型(1.5畳~3畳程度):約80万円~300万円
  • オーダーメイド型:一部屋(6畳程度)で約150万円~(内装や付帯設備により大きく変動)

防音リフォーム以外で騒音を減らす方法

防音リフォームが難しい場合や、費用を抑えたい場合には、以下のような対策も考えられます。

  • 演奏時間の工夫:早朝や深夜の演奏を避けるなど、近隣住民に配慮した時間帯を選びましょう。
  • ヘッドホンやサイレント機能の活用:電子ピアノや電子ドラムであればヘッドホンを使用する、アコースティック楽器であればサイレント機能付きのものを選ぶ、または後付けの消音器を使用するなどの方法があります。
  • 防音グッズの利用:楽器の下に防音マットやインシュレーターを敷く、壁に吸音パネルを設置するだけでも、ある程度の効果は期待できるでしょう。
  • 窓やドアの隙間対策:防音テープなどで隙間を塞ぐことも重要です。

これらの対策を組み合わせることで、音漏れを軽減する努力が大切です。

③2階の音や隣室の生活音が気になる場合の防音リフォーム

上階からの足音や物音、隣室からの話し声やテレビの音といった生活音は、日々の生活の中で気になるものです。特に木造住宅や集合住宅では、音の伝わりやすさが課題となることがあります。

天井や2階の床の防音リフォームが効果的

2階の音や隣室の生活音が気になる場合は、以下に挙げるような天井や2階の床の防音リフォームが効果的です。

  • 上階の音が気になる場合(天井の防音リフォーム)
    天井裏に吸音材や遮音材を充填したり、天井を二重構造(吊り天井)にして振動を伝わりにくくしたりする方法があります。既存の天井を解体する必要があるため、比較的規模の大きな工事になることもあります。
  • 下階へ音が響くのが気になる場合(2階の床の防音リフォーム)
    床材を防音性能の高いフローリングやカーペットに変更する、床下に吸音材や遮音マットを敷き込む、床を二重構造にするなどの方法があります。特に小さなお子様がいるご家庭では、衝撃音を吸収する効果の高い床材がおすすめです。
  • 隣室の音が気になる場合(壁の防音リフォーム)
    隣室との間の壁に、吸音材や遮音シートを充填し、壁の厚みを増す工事が一般的です。既存の壁の内側にもう一枚壁を造作する方法などが考えられます。

天井や2階の床に防音リフォームを施す費用相場

天井や2階の床に防音リフォームを施す費用相場は、施工範囲や使用する材料、工法によって異なります。

マンションの場合

  • 天井の防音:6畳間あたり約20万円~50万円
    ※上階の同意や管理規約の確認が必要な場合があります。
  • 床の防音(下階への配慮):6畳間あたり約30万円~90万円
    ※防音フローリングへの変更は、管理規約で遮音等級が定められていることが一般的です。

戸建ての場合

  • 天井の防音:6畳間あたり約20万円~50万円
  • 2階床の防音:6畳間あたり約30万円~90万円(防音フローリングへの変更)
    ※二重床にする場合はさらに高額になることもあります。

防音リフォーム以外で騒音を減らす方法

防音リフォーム以外でも、生活音を軽減するための工夫はいくつかあります。

  • カーペットやラグを敷く:フローリングの床に厚手のカーペットやラグを敷くだけでも、足音や物の落下音を和らげる効果があります。
  • スリッパを履く:室内でスリッパを履く習慣をつけることで、階下への足音を軽減できます。
  • 家具の配置を工夫する:音源となるテレビやスピーカーを壁から離して設置したり、壁際に背の高い家具を置いたりすることで、音が伝わりにくくなることがあります。
  • 静音設計の家電を選ぶ:洗濯機や掃除機など、動作音が気になる家電を静音タイプのものに買い替えるのも一つの方法です。

④ペットを飼っていて鳴き声が漏れないか気になる

愛するペットとの暮らしはかけがえのないものですが、鳴き声や足音などが周囲への迷惑にならないか、気になる方も多いでしょう。特に集合住宅では、ペットの騒音問題はデリケートな問題です。

壁・天井・床の防音リフォームが効果的

ペットの鳴き声対策としては、楽器演奏の場合と同様に、壁・天井・床への総合的な防音リフォームが効果的です。鳴き声は空気を通じて伝わるため、部屋全体の気密性を高め、音を吸収・遮断する工夫が必要になります。

  • 壁の防音:壁の内側に吸音材や遮音材を施工し、音漏れを軽減します。
  • 天井の防音:上階への音漏れを防ぐために、天井にも吸音・遮音処理を施します。
  • 床の防音:ペットの足音対策として、滑りにくく衝撃吸収性の高い防音フローリングやクッションフロアへの変更がおすすめです。

壁・天井・床の防音リフォームの費用相場

壁・天井・床の防音リフォームの費用相場は、部屋の広さやリフォームの範囲、使用する材料によって変動します。

マンションの場合

壁・天井・床を含めた一部屋(6畳程度)の防音リフォーム:約80万円~200万円程度(管理規約の確認が必須です。)

戸建ての場合

壁・天井・床を含めた一部屋(6畳程度)の防音リフォーム:約70万円~180万円程度

その他のペット用おすすめリフォーム

防音対策以外にも、ペットと快適に暮らすためのリフォームがあります。例えば、滑りにくい床材への変更、キャットウォークの設置、ペット用のドアの設置、消臭効果のある壁材の使用などが挙げられます。

ペットと快適に暮らすためのリフォームについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

>>ペットと快適に暮らす!ペット用リフォームのアイデアと費用相場|アネシスリフォーム リ;コーデ

⑤窓・扉の開閉音が気になる場合の防音リフォーム

日常生活の中で意外と気になるのが、窓や扉の開閉音です。「バタン!」という大きな音は、家族を驚かせたり、近隣に迷惑をかけたりする可能性もあります。

開閉音が小さい扉・窓への交換リフォームが効果的

窓や扉の開閉音を軽減するには、製品自体の交換が最も効果的です。

  • 扉の交換:ソフトクローズ機能付きの扉や、戸当たり部分にクッション材が施された扉に交換することで、閉まる際の衝撃音を大幅に軽減できます。引き戸の場合は、静音タイプの戸車やレールに交換することも有効です。
  • 窓の交換:気密性の高いサッシや、開閉がスムーズな構造の窓に交換することで、操作音や風によるガタつき音を抑えることができます。

開閉音が小さい扉・窓へ交換リフォームする費用相場

開閉音が小さい扉・窓へ交換リフォームする費用相場は、交換する扉や窓の種類、サイズ、機能によって異なります。

マンションの場合

  • 室内ドア交換(ソフトクローズ機能付きなど):1箇所あたり約10万円~30万円
    ※扉本体+工事費。管理規約でドアのデザインや材質が指定されている場合があるため確認が必要です。
  • 窓交換:共用部分にあたるため、個人での交換は難しい場合が多いです。
    内窓設置(1箇所あたり約8万円~15万円)が現実的な対策となります。

戸建ての場合

  • 室内ドア交換(ソフトクローズ機能付きなど):1箇所あたり約8万円~25万円
  • 窓交換(サッシごと):1箇所あたり約20万円~50万円

扉や窓のリフォームに関して詳しくは、以下の記事をご覧ください。

>>断熱・結露対策?防犯対策?窓のリフォーム費用を目的別に解説【前編】|アネシスリフォーム リ;コーデ

>>耐震補強?感染症対策?風通し窓のリフォーム費用を目的別に解説【後編】|アネシスリフォーム リ;コーデ

>>2024年最新|引き戸やおしゃれな玄関ドアのリフォーム費用・補助金|アネシスリフォーム リ;コーデ

防音リフォーム以外で騒音を減らす方法

防音リフォーム以外で開閉音を小さくする方法もあります。

  • 戸当たりテープやクッション材の活用:扉や窓枠の当たる部分に、市販の戸当たりテープやクッション材を貼ることで、衝撃音を和らげることができます。
  • ドアクローザーの調整・設置:ドアクローザーが付いている場合は、閉まる速度を調整することで音を軽減できます。付いていない場合は、後付けすることも可能です。
  • 引き戸の戸車やレールのメンテナンス:引き戸の滑りが悪い場合は、戸車やレールを掃除したり、潤滑油をさしたりすることで、開閉音がスムーズになることがあります。
  • 意識して静かに開閉する:最も基本的なことですが、家族全員が意識して静かに開閉するだけでも、騒音の発生を抑えられます。

熊本で防音リフォームをするなら「アネシスリフォーム リ;コーデ」へ

ここまで、様々な騒音の悩みと、それに対応する防音リフォームについて解説してきました。屋外の騒音、楽器の音、生活音、ペットの鳴き声、窓や扉の開閉音など、音に関する悩みは多岐にわたります。

それぞれのケースに応じた適切なリフォーム方法を選択することで、静かで快適な住環境を手に入れることが可能です。しかし、防音リフォームは専門的な知識や技術が必要となるため、信頼できる業者選びが非常に重要となります。

もし熊本県およびその近郊で防音リフォームをご検討中でしたら、私たち「アネシスリフォーム リ;コーデ」にぜひご相談ください。戸建て、マンションを問わず、お客様一人ひとりの住まいの状況やお悩みに真摯に耳を傾け、最適な防音リフォームをご提案させていただきます。

騒音にお悩みの方や、騒音のないストレスフリーな毎日を送りたいと思っている方は、「アネシスリフォーム リ;コーデ」までお気軽にお問い合わせください。

>>お問い合わせ|アネシスリフォーム リ;コーデ

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