
ランドリールームとは?
「雨の日が続くと、部屋のあちこちが洗濯物で埋まってしまう……」
「洗濯機から物干し場、クローゼットまで、家じゅうを何往復もしている」
こうしたお悩みから注目を集めているのが、洗濯にまつわる作業を1か所にまとめた「ランドリールーム」です。ランドリールームとは、洗濯機や物干しスペース、作業カウンター、収納をまとめて設けた洗濯専用の家事室のことを指します。
まずは、リフォームでつくる前に押さえておきたいランドリールームの基本と、混同されやすいサンルームや脱衣所との違いを解説していきます。
ランドリールームとサンルーム・脱衣所の違い
ランドリールームと混同されやすいのが、サンルームや脱衣所です。それぞれ目的が異なり、ランドリールームは洗濯という家事そのものを完結させるための部屋という点に特徴があります。
サンルームは、ガラス張りで日光を取り込む空間です。洗濯物を干す用途にも使われますが、日差しや眺めを楽しむリビングの延長として設けられることもあります。
一方の脱衣所は、入浴の前後に服を脱ぎ着する場所で、洗濯機置き場を兼ねているケースが一般的です。
ランドリールームは、この「干す」「洗う」に加えて、たたむ・アイロンをかける・しまうまでを1か所で行えるように設計します。洗濯という一連の作業を前提にした間取りである点が、ほかの空間との大きな違いです。
「洗う・干す・畳む・しまう」を一部屋で完結できる家事室
ランドリールーム最大の特徴は、「洗う→干す→畳む→しまう」という洗濯の4工程を、移動なしで完結できることです。
一般的な住まいでは、1階の洗濯機で洗い、ベランダやサンルームで干し、リビングでたたみ、2階の各部屋へしまう、といった移動が発生します。洗濯物を抱えて家じゅうを行き来する動きは、毎日となると大きな負担になってしまいます。
洗濯機・物干しバー・作業カウンター・収納棚を1つの部屋にまとめておけば、この移動そのものをなくすことができます。家事の時間を短縮したい共働きのご家庭や、洗濯物の量が多い子育て世帯を中心に、ランドリールームの需要が高まっています。
ランドリールームをリフォームでつくる4つのメリット

ランドリールームは、単に洗濯物を干す場所を増やすだけの空間ではありません。
ここでは、リフォームでランドリールームをつくる4つのメリットをご紹介していきます。
①天候や時間を気にせず洗濯物を干せる
まずご紹介するのが、天候や時間帯を気にせず洗濯物を干せるというメリットです。室内に専用の物干しスペースがあれば、雨の日でも夜間でも、洗濯のタイミングを自由に決められます。
とくに熊本をはじめとする九州は、梅雨や台風の時期に雨が続き、外干しできない日が長引きがちです。「洗濯物がたまってしまう」「生乾きのにおいが気になる」といったお悩みを、住まいの側で解決できる点は大きな利点と言えるでしょう。
急な雨で慌てて洗濯物を取り込む必要もなくなり、外出中や就寝中も安心して干しておけます。
②花粉・黄砂・PM2.5などの付着を防げる
続いてご紹介するランドリールームのメリットは、花粉や黄砂、PM2.5といった大気中の物質が洗濯物に付着するのを防げる点です。
春先の花粉や、大陸から飛来する黄砂の時期は、外に干すほど洗濯物に付着しやすくなります。アレルギー症状にお悩みのご家族がいるご家庭では、室内干しに切り替えるだけで負担が軽くなることも少なくありません。
洗濯物への付着を気にせず、1年を通して同じリズムで洗濯できる環境が整います。
③洗濯の家事動線が短くなり時短になる
ランドリールームの3つ目のメリットが、洗濯にまつわる移動距離が短くなり、家事の時短につながることです。
洗う・干す・たたむ・しまうが同じ部屋で完結すれば、洗濯物を抱えての階段の上り下りや、部屋間の往復がなくなります。作業カウンターを設けておけば、乾いた洗濯物をその場でたたみ、アイロンがけまで済ませられるでしょう。
1回あたりは数分の差でも、毎日繰り返す家事だからこそ、積み重なる時間の差は決して小さくありません。
④人目を気にせず干せて防犯・プライバシー面でも安心
ランドリールームを設置する4つ目のメリットが、人目を気にせず洗濯物を干せる点です。下着や部屋着を外から見えない場所に干せるため、プライバシーを守れます。
外から下着や衣類が見えなくなるため、空き巣やつきまといのリスクを下げることにもつながります。洗濯物は、家族構成や生活のリズムを外部に知らせてしまう情報でもあるからです。
また、リビングや和室に洗濯物を広げる必要がなくなるため、急な来客があっても生活感を見せずに済むでしょう。
知っておきたいランドリールームのデメリット・注意点

メリットの多いランドリールームですが、計画の段階で押さえておきたい注意点も存在します。
ここでは、後悔につながりやすい4つのデメリットと注意点を解説していきます。
①ほかの居住スペースが狭くなる
1つ目の注意点が、ランドリールームの分だけ、ほかの居住スペースが狭くなることです。限られた床面積の中で新たに部屋を設ければ、リビングや個室、収納のどこかを削ることになります。
2~3畳のスペースを確保するためにリビングが手狭になっては、かえって暮らしにくくなってしまいます。洗面脱衣所と兼用にする、廊下や階段下のデッドスペースを活用するなど、住まい全体のバランスを見ながら計画しましょう。
②換気・湿気対策が不十分だとカビが発生しやすい
ランドリールームを設置する2つ目の注意点が、換気や湿気の対策が不十分だと、カビが発生しやすくなることです。濡れた洗濯物を室内で干す以上、その水分はすべて部屋の中に放出されます。
湿気がこもったままの部屋では、洗濯物が乾きにくいだけでなく、壁紙や建材にカビが生えることもあります。温暖で湿度の高い熊本の気候では、とくに注意したいポイントです。
窓や換気扇、除湿機、サーキュレーターなど、湿気を逃がす手立てをセットで計画しておくことが欠かせません。
③増築でつくる場合は固定資産税や確認申請に注意
3つ目の注意点が、増築でランドリールームをつくる場合、固定資産税や建築確認申請が関わってくることです。
床面積が増えれば建物の評価額が上がり、固定資産税の負担も増えます。また、10平方メートルを超える増築では、原則として建築確認申請が必要です。防火地域・準防火地域にお住まいの場合は、面積にかかわらず申請が求められます。
敷地に対して建てられる面積の上限(建ぺい率・容積率)を超えていないかも含めて、リフォーム会社に確認しながら進めましょう。
④動線を考えないと物置化してしまう
ランドリールームの4つ目の注意点が、動線を考えずにつくると、いつの間にか物置になってしまうことです。
洗濯機から遠い、キッチンから離れていて家事の合間に立ち寄れない、といった配置では、せっかくの部屋も使われなくなります。「洗濯のついでに立ち寄れるか」という視点で場所を決めることが大切です。
作業カウンターの高さや奥行きが合わず、結局使わなくなってしまうケースもあります。使う方の身長や作業の内容に合わせて設計しましょう。
【費用・工事別】ランドリールームをリフォームでつくる3つの方法

ランドリールームをリフォームでつくる方法は、大きく3つに分けられます。どこまで手を加えるかによって、費用も工期も変わるため、しっかり把握することが大切です。
ここでは、工事の内容別にランドリールームを設置する3つの方法と費用の目安をご紹介していきます。
①洗面脱衣所の一角など既存スペースを活用する(10万~40万円が目安)
もっとも手軽なのが、洗面脱衣所の一角など、今ある空間を活用してランドリールームをつくる方法で、費用は10万~40万円が目安です。
洗面脱衣所や納戸、階段下といったスペースに、物干しバーや可動棚、作業カウンターを追加していきます。間取りを変えないため工期も短く、数日で完了することもあります。
まずは今の住まいで使えそうな場所がないかを探してみると、費用を抑えたまま洗濯の負担を減らせるでしょう。
②間取りを変更してつくる(30万~100万円が目安)
次にご紹介するのが、間仕切りの変更や部屋の用途替えで専用のランドリールームをつくる方法で、費用は30万~100万円が目安です。
使わなくなった和室や納戸をランドリールームへ造り替えたり、洗面脱衣所を広げたりするケースが当てはまります。内装や建具の工事に加えて、洗濯機の移動をともなう場合は給排水の工事も必要です。
洗濯機の位置を動かすかどうかで費用は大きく変わるため、見積もりの段階で確認しておきましょう。
③増築・サンルーム化でつくる(60万~200万円が目安)
3つ目にご紹介するのが、建物を増築したり、サンルームを設けたりしてランドリールームをつくる方法で、費用は60万~200万円が目安です。
今の間取りに余裕がない場合の選択肢です。日当たりのよいサンルームに作業カウンターや収納を組み合わせれば、干すだけの空間ではなく、洗う・干す・畳む・しまうまで完結するランドリールームとして使えます。
ただし、前述のとおり固定資産税や建築確認申請が関わるため、事前の確認が欠かせません。
なお、サンルームの増設について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>サンルーム・ガーデンルームを増設リフォームするメリットや費用
後悔しないランドリールームリフォームのポイント

ランドリールームは、つくり方しだいで使い勝手が大きく変わる空間です。
ここでは、後悔しないために押さえておきたい5つのポイントを解説していきます。
広さは2~3畳を目安にする
まず押さえたいのが広さです。ランドリールームは、2~3畳を目安に確保すると使いやすくなります。
2畳あれば、洗濯機と物干しスペース、小さな収納をおさめられます。3畳まで確保できれば、作業カウンターを置いてたたむ・アイロンがけまで無理なくこなせるでしょう。
1畳程度でも脱衣所と兼用にすれば成立しますが、干せる量は限られてしまいます。ご家族の人数と1回あたりの洗濯量から、必要な広さを逆算してみてください。
「洗う→干す→畳む→しまう」の家事動線を意識する
次に意識したいのが家事動線です。間取りを決めるときは、「洗う→干す→畳む→しまう」の流れが一方通行になるように配置することが大切になります。
洗濯機の隣に物干しバー、その先に作業カウンター、さらに収納、と順に並べておけば、体の向きを変えるだけで作業が進みます。
浴室やキッチンとの距離も確認しておきましょう。入浴前後の動きや、料理の合間に立ち寄れる配置にしておくと、家事全体の効率が上がります。
換気扇・除湿機・調湿建材でしっかり湿気対策をする
3つ目のポイントが湿気対策です。室内干しを前提にする以上、換気扇・除湿機・調湿建材を組み合わせた対策が欠かせません。
窓を設けて風の通り道をつくり、換気扇で湿った空気を排出します。そのうえで除湿機やサーキュレーターを併用すれば、洗濯物の乾きも早くなります。
壁材に湿気を吸ったり放したりしてくれる調湿建材(エコカラットなどの製品)を使う、浴室乾燥機を活用するといった方法も有効です。湿気対策は、カビを防ぐだけでなく、洗濯物の乾きやすさにも直結します。
使う家電に合わせてコンセントの位置と数を決める
4つ目のポイントが、コンセントの計画です。見落としがちですが、使う家電を洗い出し、コンセントの位置と数を先に決めておくことも重要になります。
洗濯機と乾燥機に加えて、除湿機、サーキュレーター、アイロン、電動の物干しと、ランドリールームで使う家電は意外に多くなります。
コンセントが足りないと延長コードが床を這うことになり、見た目も安全性も損なわれてしまいます。作業カウンターの上にもコンセントを設けておくと、アイロンがけが快適になるでしょう。
ファミリークローゼットや脱衣所と組み合わせる
最後にご紹介するのが、ファミリークローゼットや脱衣所と組み合わせて配置する方法です。
ランドリールームの隣にファミリークローゼットを設ければ、乾いた洗濯物をその場でしまえるため、「しまう」工程まで移動なしで完結します。脱衣所と兼用にすれば、入浴前に脱いだ衣類をそのまま洗濯機へ入れられます。
なお、ファミリークローゼットについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>広さは3畳?後悔も?ファミリークローゼットのリフォーム実例やメリット
あると便利なランドリールームの設備・アイテム

ランドリールームリフォームの使い勝手は、そこに何を備えるかで決まります。
ここでは、取り入れておきたい設備やアイテムをご紹介していきます。
昇降式・後付けできる室内物干し(ホスクリーンなど)
まず用意したいのが、洗濯物を干すための室内物干しです。「ホスクリーン」に代表される、天井や壁に取り付けるタイプが主流で、使わないときは畳んでおけます。
竿の高さを手元まで下ろせる昇降式なら、背の低い方でも無理なく干せます。後付けできる製品も多く、既存の空間を活用する場合にも取り入れやすい設備です。
物干しの位置は、洗濯機からの動線と、ご家族が下を通るかどうかを踏まえて決めましょう。
畳む・アイロンがけに使える作業カウンター
続いて便利なのが、洗濯物をたたんだり、アイロンをかけたりできる作業カウンターです。
立ったまま作業するなら、高さは85cm前後、奥行きは45~60cm程度が目安になります。高さは「身長÷2+5cm」で算出すると、ご自身に合った寸法を割り出せます。
この寸法を確保しておけば、バスタオルを広げてたたむ作業も無理がありません。
カウンター下を収納にしておけば、洗剤やハンガーの置き場所にも困らなくなります。
壁面収納・可動棚
3つ目に備えたいのが、洗剤・タオル・ハンガーなどをまとめておける壁面収納や可動棚です。
棚板の高さを変えられる可動棚にしておくと、収納するものが変わっても対応できます。洗剤のストックやアイロン、掃除道具までしまえるようにしておけば、ランドリールームだけで洗濯まわりが完結します。
予洗いやつけ置きに便利なスロップシンク
4つ目に挙げられるのが、泥汚れの予洗いやつけ置きに使えるスロップシンクです。スロップシンクとは深さのある専用の流しのことで、洗面台では洗いにくいものにも対応できます。
お子さんの運動着や上履き、ペット用のタオルなどを洗う機会が多いご家庭では、あるとないとで手間が大きく変わってきます。
サーキュレーター・除湿機・浴室乾燥機
最後にご紹介するのが、洗濯物を早く乾かすためのサーキュレーター・除湿機・浴室乾燥機です。
室内干しの乾きにくさは、空気が動かないことと湿度が高いことが原因です。サーキュレーターで風を当て、除湿機で湿度を下げれば、乾燥にかかる時間を大きく短縮できます。
浴室に乾燥機がある場合は、干し切れない分をそちらへ回す使い分けも有効です。
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私たちが全力でサポートいたします
この記事では、ランドリールームの基本からメリット・デメリット、工事別の費用の目安、後悔しないためのポイント、便利な設備までをご紹介してきました。ランドリールームは、洗う・干す・畳む・しまうを1か所にまとめ、毎日の洗濯の負担を軽くする家事室です。広さや動線、湿気対策をきちんと計画できるかどうかで、その後の使い勝手は大きく変わります。
「梅雨のあいだの部屋干しをどうにかしたい」「洗濯のたびに家じゅうを歩き回っている」とお考えの方は、まず今の住まいで使えるスペースがないか、専門家と一緒に探すところから始めてみてはいかがでしょうか。
熊本県内でランドリールームのリフォームをご検討の方は、地域密着で「わくわく」する住まいづくりをご提案する「アネシスリフォーム」までお気軽にご相談ください。ご家族の暮らし方に合わせた間取りと設備を、ていねいにご提案させていただきます。